「大奄美史」紀行

   奄美大島の史跡を訪ねます。

戸森の線刻画(西阿木名/天城町)

線刻画というのも珍しいので、ぜひ見てみたいと思っていました。メインの通り(県道)には何の案内もなく、かなり分かりづらかったのですが、脇道のようなところに入ってから、ようやく案内を見つけました。

樹木の間の細長い草地の中に小屋のようなものが建っています。

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手前に教育委員会の説明があります。

ここにあるような線刻画が刻まれた岩は、徳之島にはこれ以外に4カ所、国内では沖縄や北海道の洞窟で発見されていて、国外ではフィラデルフィア、スカンジナビア半島、バルチック海、デンマーク、スエーデン、アムール河流域、韓国などにもあるそうです。
この線刻画は、大正末期に発見されたもので、調査の結果、船や矢を線刻したのは、呪術的願望達成のためであり、時期はグスク時代、島人(秋利神川周辺の住人)が鉄利器を使って、線刻したものだろうということです。多くの船、矢が刻まれており、「アジア地域で始めての発見で、学術上極めて価値が高い」のだそうです。

 

早速、線刻画を見てみます。入口に近い方が第二線刻画です。保護のために小屋が組まれていて、格子状になっているところは、アシャゲっぽい感じがしないでもありません。

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岩の表面のアップです。素人には自然の傷かどうか判別しにくいのもありますが、中央にあるものなどは明らかに人間の手で刻まれたものですね。

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こちらは奥の方にある第一線刻画です。ちょっとスマートな形をしています。

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こちらは、船や矢の形がはっきりとわかります。写真だと少し薄いですが。

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この戸森の線刻画には磁気異常があるそうで、弓矢の上に方位磁石を置いたところ、45度も磁針が振れたという記録があります。私も試してみようと、格子の隙間から手を伸ばして磁石を差し出してみたのですが、残念ながら変化は確認できませんでした。

 

ここは二十一番拝所です。

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