「大奄美史」紀行

   奄美大島の史跡を訪ねます。

須子茂小学校旧奉安殿(加計呂麻島の旧奉安殿)

加計呂麻島(旧実久村)に現存する3つの旧奉安殿の1つ、須子茂小学校の旧奉安殿です。体育館の左の方に神社風の屋根が見えます。深い樹木に囲まれた佇まいは、何となく厳かな感じです。

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建物は階段を10段ほど登った壇の上にあり、他の小学校の奉安殿に比べると高い位置にあります。

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階段左側にあるのは、滑り台でしょうか。

屋根には千木(ちぎ)と堅魚木(かつおぎ)もあって本格的です。奄美では本殿に千木、堅魚木のある神社は少ないので、ある意味では神社よりも神社らしいと建築物と言えるかも知れません

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この奉安殿は、菊の紋章が今も残っていることが特徴だそうです。

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ついでに木慈小学校の旧奉安殿も見に行きました。前に行ったときは、藪が密生していて屋根の一部しか見ることができなかったので、ちょっと気になっていました。
※参照(過去記事)旧木慈小学校奉安殿 - 「大奄美史」紀行

 

何と前よりも樹木が成長していて、屋根も完全に隠れてしまっています。

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前と違って下草が刈られて藪の密度が薄くなっていますが、やはり鬱蒼としていて到底入っていくことはできません。

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全体は見えませんが、腐食が進んで、建物もかなり劣化して傷んできているような気がします。せっかく解体を免れた歴史遺産が、このまま朽ち果ててしまうのはもったいないことです。

瀬戸内町の旧奉安殿は平成18年に「登録有形文化財」に指定されています。文化財保護法には「文化財の所有者その他の関係者は、文化財が貴重な国民的財産であることを自覚し、これを公共のために大切に保存するとともに、できるだけこれを公開する等その文化的活用に努めなければならない」などと書いてあります。この奉安殿の所有者が誰なのか分かりませんが(少なくとも個人ではないと思う)、やはり町などに、継続的に「保護・活用」していく義務と責任があるのではないでしょうか。・・・などと偉そうなことを言える立場にもないですが、また通りがかる機会があれば、見てみたいと思います。

 

こちらは、薩川小学校の旧奉安殿です。校門横に海の方に背を向けて建っています。

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