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「大奄美史」紀行

   奄美大島の史跡を訪ねます。

高千穂神社と火番小屋からの見晴し(宇検)

大和村今里から峠を越えて、海岸に突き当たったところが宇検村の宇検集落である。焼内湾とよばれる湾が深く内陸部まで切れ込んでいて、宇検村の各集落はその焼内湾の周囲の沿岸に点在している。宇検集落は湾出口に近い北岸の、静かな入江の奥にある。

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集落入口に立つ観光案内板。集落遺産の地図と写真もついている。

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同様の案内板は、この後宇検村の全集落で見られた。宇検村のことについて書かれた資料は少ないので、こういうのは非常に有難い。

まず高千穂神社へ。集落背後のガジュマルの大木のあるところから長い参道の階段を登る。

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登りきったところに社殿がある。社殿は大きくもなく、派手さもないが、閑静な境内にあって落ち着いた佇まいである。

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この高千穂神社は廃仏稀釈政策に基づいて、明治三年に建てられたそうだ。『大奄美史』に「島内に高千穂神社を各方限に一社ずつ十三社建立して神社崇拝を強調した」とある十三社のうちの1つ(焼内間切宇検方)だろう。

下記は県神社庁HPから。
神社名:高千穂神社
神社名カナ:タカチホジンジャ
鎮座地:〒894-3411 大島郡宇検村宇検571
例祭日:不明
御祭神
・瓊々杵尊(ニニギノニコト)
・市杵島姫命(イチキシマヒメノミコト)
由緒
 不詳

ほとんど情報らしい情報が含まれていないが、御祭神に「市杵島姫命」とあるのはなぜかよくわからない。大和村恩勝の高千穂神社も祭神に市杵島姫命が含まれているが、これは厳島神社が合祀されているためで、こちら宇検には別に厳島神社が存在している。

 

この手水鉢はかなり古そうだ。

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文字はかなり掠れているが、「明治二十六年」という字が読みとれる。

 

境内右側からさらに上に登る階段があり、ここは遊歩道になっているようだ。

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登っていくと眼下に絶景が広がる。

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入江が深く海と陸が入り組んでいて、どれが島でどれが陸続きなのかよく分からない。地図と見比べてみると、堤防の向こうに右から中央に突出しているのが枝久手島の赤崎、その向こう側の山並みが焼内湾の対岸で、左から突出しているのがタエン崎のようだ。

一番見晴らしのいいところにコンクリート製の小さな小屋がある。

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先ほどの観光案内版の説明によると、これは大正末期に建てられた火番小屋で、昭和四十年代まで火番が行われていたという。