「大奄美史」紀行

   奄美大島の史跡を訪ねます。

諸鈍シバヤ(大屯神社祭)は素晴らしかった  (1)

10月2日(旧暦9月9日)秋晴れの下、大屯神社で諸鈍シバヤを堪能した。いつも見て回っている大島の史跡は、碑だけだったり、草むらの中の石だけだったり(それもいいものだが)というのが多かったが、これは今も脈々と生き続けている伝統芸能だ。

 

前日から当日の午前中まで、境内の清掃、土俵の整備、楽屋造りなど集落の人たちが総出で準備を進めている。

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始まるまでの間、早く来た人達が近くの公園で涼を取っている。ここは諸鈍長浜公園で「男はつらいよ」のロケ地記念碑がある。

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会場の近くで話した成田から来られたという男性によると、大島に観光に来ていて偶然、1年で今日だけのお祭りがあると聞いて島案内のグループに参加して、朝から講義を聞いてこのお祭りを見るのだと言う。運のいい人もいるものだ。

 

そろそろ人が集まり出している。

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普段は見ることができない社殿の中も見てみた。

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土俵上は清められて真ん中の囲い(何と呼ぶのか知らないが屋代か?)の中に土を盛って軍配を建てている。

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土俵は神事のためのものだということを再認識させられる。

 

午後1時、雰囲気が盛り上がってきたところで軽妙な司会進行で大屯神社祭が始まる。今日は大屯神社のお祭りで、そこで演じられる芸能が諸鈍シバヤだと解説がある。区長や町長の挨拶の後土俵開き。

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続いて禊。浜に降りて待っていると、本日の出演者たちが登場。

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前に回って写そうとしてズボンをまくりあげたが、かなり濡れてしまう。おまけにカメラの前にお姉さんの頭が2つ。これが精いっぱいで正面から撮ろうとしたら水没してしまう。

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禊はあっという間に終わる。

 

神社に戻ると小中学生の奉納相撲の最中。

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きちんと廻しをつけているのが気持ちいい。なかなか逞しい体格だ。f:id:hn2784:20141002132509j:plain

 

次は女子生徒によるエイサー。

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続いて婦人会による踊り。平家滅亡をモチーフにしたものという。

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【イッソウ】
いよいよここから諸鈍シバヤ。まず楽屋入り。左手にある楽屋に身振り手振りで出演者が入っていく。

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ちなみに青い服装は、歌い手と三味線などの奏者。黒い服は踊り手だ。

子供たちの鉢巻姿が可愛い。

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歌い手と奏者がポジションにつく。

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【サンバト】
羽織、袴に山高帽の翁が軍配を持って口上を述べる。「三千年の昔より踊りのしきたりで・・・・」

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いきなり「鳴子を持ってこい!!」と叫ぶと、傘をつけた中国かベトナム風の服装の男が出てきてここからは滑稽劇風。

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サンバトが終わると演目に入る。演目は、最初は「ククワ節」、最後が「タカキ山」と決まっているが、途中の順序は一定ではないとのこと。また、諸鈍シバヤは「出演者は全員が男性」「紙の面を付ける」などの特徴があるという。演目ごとに司会者の分かりやすい解説がある。

【ククワ節】
「サーテンテン・・」の囃子で出てきた、8人の踊り手が棒を持って踊る。

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「ここはどこかと船頭衆に問えば
 須磨ぬ泊まりむ敦盛様へ・・・」
壇ノ浦で大敗した平家の残党が、敦盛の墓を探して須磨の浦をさまようようすを表しているそうだ。舟を漕ぐ仕草も見える。

 

【シンジョウ節】

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3人が出てきて手踊りで踊る。種子島のシンジョウという法師の踊りだそうだ。「シンジョーシンジョー・・」とか「トッチリチントットコトン」など唄いながら手を差し出したり、首をそらす動きがユーモラスである。

 

【キンコウ節】

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大勢の手踊り。徒然草の吉田兼好のことを唄って踊りにしたものと言われる。8人なのかと思ったがもっと多い。小中学生も一緒に参加しているようだ。

 

【スクティングワ】

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8人が2人1組で棒を持って踊る。棒を高く上げる華やかな踊りである。最後にシャッターチャンスがあるとのことで待ち構えていたが、残念なことに見逃してしまう。

 

ここで休憩になる。このブログも続きは明日。

 

***続く***