読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「大奄美史」紀行

   奄美大島の史跡を訪ねます。

なべ加那の墓 (嘉徳)

網野子峠の途中に嘉徳方面への分岐がある。坂を少し登ってから山の斜面を麓に向かってどんどん降りていく。雨上がりで谷を挟んだ向いの山の緑もきれいである。

山を下りてほどなく集落の入り口に着く。ここで車を降りて集落の中に入る。

f:id:hn2784:20140615135431j:plain

前方は海、三方は山に囲まれて静かなたたずまいである。隣接する集落は何キロも離れている。

 

集落のほぼ中央部海岸寄りに墓地がある。

f:id:hn2784:20140615134640j:plain

 

なべ加奈の墓は、墓石の特徴を頭に入れていたので、すぐに見つけることができた。

f:id:hn2784:20140615134541j:plain

 

墓碑に「三月」という字が見える。右側に年号などがあると思うが、どうしても読み取れない。

f:id:hn2784:20140615134607j:plain

 

正面に「玄」と言う字が見えるが、他はよく分からない。

f:id:hn2784:20140615134516j:plain

 

鍋加那は嘉徳なべ加那節に歌われていることで有名である。元ちとせはここ嘉徳の出身で、高校生のときに嘉徳なべ加那節で奄美民謡大賞(大賞)を受賞している。

ハレーイ 嘉徳なべかなやぃ
イヨーヤレー 如何(いきゃ)しゃる
生(ま)れしちが ヨーイ
〔スラヨイサヌヨイヨイー〕
ハレーイ 如何(いきゃ)しゃる
生(ま)れしちが ヨーイ
〔ハレーイ 如何(いきゃ)しゃる 生れしちがヨイ〕
ハレーイ 親に水汲まち
イヨーヤレー 座(い)ちゅてぃ 
浴むぃろや シュライー
〔スラヨイサヌヨイヨイー〕
ハーレーイ 座(い)ちゅてぃ 浴むぃろや 
シュライー

(意) 嘉徳のなべ加那は、どのような生まれなのだろう。親に水を汲ませて座していて浴びる。

この歌詞では親不孝な娘と言うことになるが、別の解釈がある。
鍋加那は天女にも比すほど気高く、美しいノロであり、神格化され崇拝されていた。 両親も神に仕えるようにして水を汲み、人の目をはばかって水浴させた。「如何しゃる生まれ」というのは「どのようにしてあのように神高く美しく生まれることができただろうか」という羨望と賞賛の声と聞くことができる。
※参考『碑のある風景』(籾芳晴)


墓地の横の方から海岸に出ることができる。樹が茂っていて一部トンネルのようになっている箇所もある。

f:id:hn2784:20140615134807j:plain

 

海岸に出ると浜は相当広い。何よりも無機質なコンクリートの護岸がないのがいい。

f:id:hn2784:20140615134937j:plain

アダンなどの分厚い樹木が天然の護岸になっているようだ。

f:id:hn2784:20140615135000j:plain

 

 

こちらは別の時期(晴れた日)に撮影した浜と海。

f:id:hn2784:20140128144809j:plain

 

嘉徳集落の入口から住用の市方面に向かう道路があって、集落の背後を通っている。その途中の道路沿いにコンクリートの貯水槽がある。

f:id:hn2784:20140128145808j:plain

 

奥の方に滝があって、これが「なべ加那の滝」のようだ。

f:id:hn2784:20140128145620j:plain

どういう謂れがあるのか分からないが、何となく歌に相応しい雰囲気がある。

 

 

 

広告を非表示にする