「大奄美史」紀行

   奄美大島の史跡を訪ねます。

ガジュマルの大木 (於斉)

ガジュマルの大木は於斉の海岸道路沿いにあり、場所は分かりやすい。

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手前に「男はつらいよ・ロケ記念地」の碑がある。碑には「満男(吉岡秀隆)を乗せたリリー(浅丘ルリ子)の車がディゴ並木を走り抜ける」とある。映画の場面ではディゴと一緒にこのガジュマルの木も映っていて、こちらの方が目立っている。


ガジュマルは加計呂麻では時々見かけるが、こんなに大きいのはここだけだ。

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みんなつながっているから1本の木らしいが、複雑に絡まり合っていて、どれが幹でどれが枝でどれが根なのか、何が何だかさっぱり分からない。
絡まっているのは気根といって、分岐した幹から地面に向けて垂れ下がり、自分の幹や根どうしで巻きつきながら地面に達するのだという。

 

この根は枝から垂れて地面に突き刺さっているようだ。

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このガジュマルは瀬戸内町の天然記念物で樹齢700年だというのを何かで読んだことがあるが、瀬戸内町や町立図書館のHPでは何も紹介されていないので、本当なのかどうかよく分からない。

それにしても、見れば見るほど奇妙な木である。ディゴの大木のごつごつとした怪異な感じとは対照的である。


『奄美の島加計呂麻の民俗』(鹿児島民俗学会編)に、
ケンムンの祖先は1億6000万年前にジャワ島で発生した。長い時間をかけて奄美までやってきたが上陸を許されず、海の瀬に住んでいた。ところが海の瀬ではタコがきて巻きつくので住めなくなり、「山の中に人間が使わない木があればそこに住まわしてほしい」と頼んだところ、「ガジュマルなら人間が使わないからいいだろう」ということで、ガジュマルに住みつくようになった」という島の人の話が書かれている。昔々ではなく、1億6000万年前と時代が特定されているのがちょっと可笑しい。ケンムンは漁は好きらしいがタコは苦手のようだ。

ケンムンの起源や生態については諸説あるようで、別途どこかで取り上げてみたい。