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「大奄美史」紀行

   奄美大島の史跡を訪ねます。

諸鈍長浜の風景

生間からアハンティを越えて大屯神社の前を通り、小中学校のところで右の方に入ると、海岸に出る手前に諸鈍長浜公園がある。

公園内は広く、木陰にベンチなども置かれていて、海を見ながら涼むには絶好の場所である。公園内には「男はつらいよ・寅次郎紅の花」のロケ記念地の碑が建っている。

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あいにくの雨模様であまりきれいに写っていない。
右側にはリリーの家で寅さんと満男が再会した場面の会話。左側は「寅さんは、今」と題した山田監督のメッセージである。ロケが行われたのは1995年秋、渥美清が亡くなったのが翌年9月、この碑文の日付はさらにその翌年の7月である。
・・・寅さんは居なくなったわけではない。我等が寅さんは、今も加計呂麻島のあの美しい海岸で、リリーさんと愛を語らいながらのんびり暮らしているのだろう-きっとそのはずだとぼくたちは信じている」と結んでいる。
この映画のロケは加計呂麻の何カ所かで行われているが、ここ諸鈍でのシーンがメインになっている。

 

海岸に出ると長浜の名の通り、左右に砂浜が広がっている。この辺は人家がないためコンクリートの護岸がされていない。少し右の方にいくとアダンの実が成っていて原色が鮮やかである。

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先の方には峠を越えて野見山方面に向かう道路がある。

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道路沿いは小勝と呼ばれる地区で、昔は人家があったが、今は人はいなくて牛が住んでいる。

これは別の時期(天気が良い時)に小勝から写した写真。諸鈍湾の湾口と向き合っている。正面に見えるのは請島。

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海に向かって左側はディゴ並木や集落の中心部がある方向で、ゆるやかに湾曲した浜が岬の方まで長く続いている。

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大屯神社の記事の中でも紹介した『奄美大島民俗誌』(茂野幽考)ではこの浜について、
一哩クオターの玉砂利の濱は、コバルト色の海を前に彎曲して、海上はるかに見える請島池地の白濱と相對して大島民謡に名高い諸鈍長濱を形成してゐる。ゆったりと静まり返る海面に、寂しく浮ぶ赫色の岩、島の人に其名を問へば、ウフヰ石と云ふ。うららかに、春日和の陽光を浴びた濱には、はるかに點々として、人影を認め、さらさらと寄せては返す小波の音、昔も今も變らずに、南島民族の歴史を物語ってゐるやうである
と書いている。
一哩とは1マイル(約1600m)のことで、一哩クオターというのは1.25マイル(約2000m)ということだろう。それくらいはありそうだ。
ウフヰ石とはこの岩のことのようだ。

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ちなみに昭和35年チリ地震による津波では、波が引いたときこの岩まで歩いて行けるほどだったと言う。

 

奥の方から見た諸鈍長浜。干潮になると結構広い。

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峠から見た諸鈍長浜(大屯神社の記事で使った写真を再掲)

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